
今時ポケベルを使ってる人なんていないように、プロテインを飲むとムキムキになると未だに思ってる人は昭和か平成初期で時が止まってる。
最も大切という意味をもつproteiosというギリシャ語があり、これがProteinの語源。和訳するとたんぱく質。
つまりいわゆるプロテインと呼ばれている粉は、体にとって最も大切な栄養素であるたんぱく質を摂取するための栄養補助食品。決してムキムキになるための筋肉増強剤ではない。
たんぱく質は体にとって最も大切な栄養素

体に大切な栄養は何と聞かれると何となくのイメージでビタミンが真っ先に出てくる人も多いだろうしまあそれは間違いではない。
ただし栄養学の基本として三大栄養素というものがあり、それがたんぱく質・脂質・糖質(炭水化物)。
五大栄養素となるとそこにビタミンとミネラルが加わるので、ビタミンが大切なのは間違ってないけどそれは二の次。
中でも特にたんぱく質は体のあらゆる部位を構成してる。髪・爪・皮膚・内臓・筋肉。成人した人間の体は6割が水でできてることは有名な話だけど、次に比率が大きいのがたんぱく質。
つまりたんぱく質が不足すると髪質が悪くなったり爪がもろくなったり、内臓や筋肉が衰えて病気や怪我のリスクが増加し、老化の進行も早くなる。
いつまでも健康で若々しくいたい人には不足してはいけない栄養素。
たんぱく質の必要量・推奨量

前提知識がまだ無い人からするとわけわからん話で離脱したくなるかも知れないけど、食材に含まれるたんぱく質の量を次項で解説するからとりあえず流し見してほしい。
必要量
厚生労働省によると激しい運動をしない健常者の場合、たんぱく質の維持必要量は平均すると体重×0.72g。
体重50kgの人はたんぱく質36g、70kgの人は51g。
ただしこれはあくまで維持するための必要量。
推奨量
普通の人の推奨量は必要量に1.25を掛けた数値になる。
体重50kgの人はたんぱく質45g、70kgの人は63g。
激しい運動をする人のたんぱく質推奨量はもっと多い。アメリカスポーツ医学会(ACSM)によるとスポーツ選手などの激しい運動をする人の場合、体重×1.2~2gが推奨されている。
ちなみにワイは健康・美容・スタイル維持のために筋トレをおすすめしているから、筋トレをしつつたんぱく質を体重×1.5~2g摂取することを推奨する。そんなに摂って大丈夫なの?と思うかもしれないけど、この程度ならほとんどの人にとって健康に悪影響は無い。
食材に含まれるたんぱく質量

- 白米 茶碗1杯(160g) たんぱく質4g
- 卵 1個 たんぱく質6g
- 納豆 1パック たんぱく質6g
- 牛もも肉 100g たんぱく質21g
- 牛ばら肉 100g たんぱく質11g
- 豚ロース肉 100g たんぱく質19g
- 鶏胸肉皮無し 100g たんぱく質23g
- 青魚 100g たんぱく質20g
敢えて高たんぱくの食材を多めに選出してみた。
前項に記載した各々のたんぱく質目標量を、これらのような食材を毎日取り入れてクリアできる人であればプロテインは必要無いかもしれない。ただし、たとえクリアできたとしてもカロリーがオーバーすると体重は増えてしまう。それについては次項。
太らずに十分なたんぱく質を摂取するにはプロテインはほぼ必須

たんぱく質の推奨量を摂るには固形物の食事だけでは難しい。摂れたとしてもほとんどの食品には当然たんぱく質以外にも脂質と糖質が付いてまわるのでカロリーがかさ増しされオーバーカロリーで体重が増えてしまう。もちろん体重を増やしたい場合はそれでいいんだけど。
”高たんぱく・低脂質・低糖質”という条件の食材はかなり限定される。鶏むね肉・ささみ、牛や豚の赤身肉・ヒレ肉、マグロやカツオなどの赤身。これらの食材を毎日取り入れることは不可能ではないけど難しい。
そこで登場する救世主がプロテイン。
物にもよるけどまともなプロテインならたんぱく質含有量が70~97%で脂質糖質がほとんど入っていない。基本的にはこの含有量が高いほど価格が高くなりやすいと考えていいと思う。
ただしプロテインは栄養補助食品と言われている通り、あくまで補助。食事だけでオーバーカロリーにならずにたんぱく質が足りている人はプロテインは必要無いし、足りている日は飲まなくていい。
プロテインはダイエットにも有効

三大栄養素であるたんぱく質・脂質・糖質のうち脂質と糖質は依存性が強い。もちろん体に必要な栄養素だし悪ではないんだけど、ダイエットにおいては敵にもなる。
糖質や脂質は摂取すると脳内で快楽物質が分泌されてもっと食べたくなる。脂質と糖質の塊であるスナック菓子なんかは本当にやめられない止まらないように計算されて作られている。
これに対してたんぱく質は依存性がほぼ無く、食欲の抑制効果がある上に腹持ちも良い。一食をプロテインに置き換えるプロテインダイエットなんかは脂質と糖質を抑えつつたんぱく質をより多く摂取することになるので非常に理にかなっていると言える。
ワイも現在絶賛ダイエット中なんだけど、空腹時にプロテインを飲むと空腹感が消えるというのもあり、いろんな意味でダイエットに有効活用できる。
プロテインのデメリット
デメリット①乳糖不耐症

日本人の7割が乳糖不耐症という体質だと言われている。牛乳を飲んでお腹を壊す原因なんかがそう。
ホエイプロテインは牛乳から作られるものなので、その乳糖が入っている。同じ乳糖不耐症でも人によって程度の差があって、プロテイン1杯でもお腹を壊す人もいる。
対策として、WPIという高純度のプロテインを試してみるといい。よく出回ってるWPCという低価格帯のプロテインに対し、WPIはその上位互換で、より脂質・糖質・乳糖を取り除いたものになる。もちろん価格はWPCより高い。
もしくはソイプロテインを飲むという手もある。ソイプロテインは牛乳ではなく大豆から作られているので、乳糖が含まれていない。
デメリット②人工甘味料の危険性

ほとんどのプロテインにはアルパルテームという人工甘味料が使用されていて、これが世界保健機関(WHO)によって発がん性リストに指定されている。
といっても危険度はそんなに高くなく”ヒトに対して発がん性がある可能性がある”という分類。このアルパルテームより危険度が高い食品でいうと例えばベーコン・ソーセージなどの加工肉や、赤肉、揚げ物などがある。そしてアスパルテームは漬け物なんかと同じランク。
個人的にはこれは気にしていない。発がん性のある添加物を避けることはほぼ不可能だし、人は生きているだけで排気ガスなどの大気汚染にも晒されている。文明社会で生きている以上、こういうものとは共存するしかないという考え。
それでも心配だという場合の対策としては、プレーンのプロテインを飲むといい。それなら人工甘味料が入っていない。ただし味は慣れるまではマズイ。
デメリット③体臭が強くなる・オナラが臭う

これはプロテインという食品が原因というよりもただたんぱく質を摂り過ぎていることによるデメリットだけど、体臭が強くなったりオナラが臭ったりすることがある。
たんぱく質を摂り過ぎていることが原因なら、対策はもちろん摂取量を抑えて調整すること。明らかに摂り過ぎていないのに改善が見られない場合、例えば腎臓や肝臓が悪いなど別の要因である可能性があるので、その場合は医師に相談しよう。
プロテインの選び方

プロテイン選びにおいて最も重視すべきは、続けやすさ。
味を重視したい人もいれば価格を重視したい人もいると思う。あとはお腹を壊しやすい人なんかはWPIだから続けられるって人もいる。そこは人によって違うから、味や品質と価格のバランスが良い、つまりコスパが高いものを各々見つけてみるといい。
マイプロテインはおすすめしない

マイプロテインをおすすめするとでも思ったか?(笑)まあアフィリエイターとしてはそれが一番儲かるのかもしれない。調べてないし知らんけど。
マイプロテインは最近は安くないし味も安定しないからおすすめできない。
マイプロテインはストレスが多い
マイプロテインは通常価格は割高で、かなりの頻度でセールをおこなっている。なのでセールで購入するのが常識で、むしろセール価格=通常価格くらいの認識でいた方がいい。
大容量のプロテインほど割安になるわけだけど、皆一斉にセールのタイミングで購入するから人気フレーバーの大容量5kgがすぐに売り切れてしまうことがザラ。
そして送料がかからない額以上~関税がかからない額以下の範囲内に収める為に買うものを微調整するのが面倒。微調整の為に小容量のプロテインを追加したりして、結局これ安くなくね?ってなることもZARA。
マイプロテインは製造ロットによってはハズレがある
マイプロテインの抹茶ラテ味が大好きで愛用していた時期がワイにもあった。しかしある日、新たに届いた抹茶ラテ味を開けて飲んだらクソマズくて爆死したことがある。
調べてみると、製造ロットや保管方法の違いで同じものでも味にかなりのバラつきがあるとのこと。マイプロテインはイギリス製。海外製はそんなもんらしい。
本当にマズすぎて飲めたもんじゃなかった。水ではなくて牛乳と混ぜて飲んだりもしてみたけどそれでもマズかったし、牛乳のコストもかかるってのも勿体無かったので、結局3分の1くらいを消費したところで捨ててしまった。以来マイプロテインを買うことは無くなった。
おすすめプロテイン:エクスプロージョン

紆余曲折あったワイは、現在はエクスプロージョンというメーカーのプロテインに行き着いている。味はまあまあで価格は超安い。ミルクチョコレート味が無難。ワイは抹茶オレ味が好き。
公式HPから買ったほうが安いので楽天やAmazonのアフィリエイトリンクは貼らない。
まとめ割というのがあり、WPCのプロテイン3kg×3点で750円引き、×6点で3000円引き。つまり6点まとめ買いなら1kgあたり1966円という激安価格で購入できる。
ちなみに上のリンクで買ってもらったところでワイには1円も入らない。フィットネス系インフルエンサーがエクスプロージョンをあまり紹介しないのはそういうことだと思う。
追記:値上げしてた。今は安いやつ3kgを6点まとめ買いで1kgあたり2160円。
エクスプロージョンのコスパ
6点まとめ買いで購入すれば1g=2円強。たんぱく質量で換算すると1g=3円強。
これを市販の他の物と比較するとSAVASプロテインの半分以下の価格。オイコスヨーグルトの5分の1。プロテインバーの2~4分の1。
プロテインの飲み方

さてここからはワイが実際にプロテインの飲み方を見せていくで。
計量器を持っているなら用意しよう。別に無くてもOK。
プロテインシェイカーは劇的に溶けやすくなるからあったほうがいい。ワイは薬局で買ったSAVASのやつを使ってる。

ワイの好きな抹茶オレ味を飲むで。ちなみにこのスプーン(スクープ)は付属品で、プロテインの袋の中に入ってるで。

計量器を持っていない人の為に言うと、エクスプロージョンの場合は1スクープすり切りで14g。

ちょっとこぼした。ぴえん。

ワイは粉50gに対し300ml程の水(お湯)を入れてる。水が多いほど溶けやすくなる代わりに味が薄れる。少ないほど溶けにくくなる代わりに味が濃くなる。
水を入れた後に粉を入れる順番の方が溶けやすい。ただし水を先に入れると粉を入れた時に水が跳ね返ってスクープにかかることがあるので面倒。なのでワイは粉を先に入れる派。
ちなみにお湯にするとより溶けやすくなる代わりにシェイク後の泡の量が増える。ワイはあまり気にならないのでお湯で溶かすことが多い。
それと牛乳で溶かすのも良いけど当然牛乳にもカロリーがあるから注意。個人的には水でも味として十分。
そして蓋をしてシェイク!しっかり閉めないと飛び散って大惨事になるで!

ワイはお湯で溶かすなら50回くらい、水なら100回くらい振ってる。
さあ召し上がれ。
飲む量
前述した「たんぱく質の必要量・推奨量」を参考にしながら自分に合った量を飲もう。
たんぱく質含有量は味によって多少変わるけどエクスプロージョンの場合は基本的に約70%なので、粉100gあたりたんぱく質70gを摂取できる。
- 粉30g⇒たんぱく質21g
- 粉40g⇒たんぱく質28g
- 粉50g⇒たんぱく質35g
- 粉60g⇒たんぱく質42g
飲むタイミング
飲むタイミングの理想論を書くけどそこまでシビアに考える必要は無い。実際ワイはほとんど気にしていない。
たんぱく質が吸収されている時間をできるだけ長くするのが理想なので、朝食と昼食の間などの食間がベスト。
例:朝食(たんぱく質20g)⇒食間にプロテイン30g(たんぱく質21g)⇒昼食(たんぱく質20g)⇒食間にプロテイン30g(たんぱく質21g)⇒夕食(たんぱく質20g) 計たんぱく質102g
筋トレをやる人の場合、筋トレ70分前と筋トレ15分後に飲むのが筋トレのパフォーマンス及び効果を最大限に引き出せるとされている。
飲む回数
こまけえことは気にすんな。
まとめ

人が生きていく上で欠かせない、最も大切であるという意味をもつ栄養素のProtein=たんぱく質。それを補うのがプロテイン。その名がそのまま答えになっている。
考えてみればこんなに単純なことなのに、プロテインを筋肉増強剤であるかのように長年誤解され続けた暗黒の時代があって、それがここ数年のフィットネスブームによってようやく正しく認知され始めている。
「ま~たプロテインなんて飲んじゃって、ほんと筋肉大好きだよな~。脳みそまで筋肉か~?(笑)」なんてバカにされていたあのマッチョ達は実は脳筋ではなく、一般人よりも遥かに豊富な栄養の知識を持った、時代を先駆けるパイオニアだったんだ。