
「タバコなんてやめたほうがいいよ~?^^」
喫煙者もこんな台詞なんて聞き飽きたと思う。
『そんなこといろんな人に言われてるし、そんなありきたりなこと言われたところで意味がないことをこの人は想像できないんだろうか…?』と思う気持ちはわかる。
『逆に聞きたいんだけど、なんで俺がタバコやめたほうがいいことを知らないと思ってるの?』と思う気持ちもわかる。
だからワイはそんなありきたりな説教をたれるつもりはない。ただただワイが禁煙したときの実体験や心情を書いていこうと思う。
ちなみにワイは喫煙歴が5年くらいで、1日の平均喫煙量が1箱ちょっと。途中禁煙に挑戦して一度目は失敗。二度目の禁煙に成功して現在4年2か月が経つ。
禁煙を決意した日の話

今でも鮮明に覚えている。4年前。2020年の1月11日や。
喫煙者は共感できる人が多いと思うけど、なんとなく暇だからいつもより短い間隔で何本も吸ってしまうことがある。そう、なんとなくなんだ。
そうするとヘビースモーカーといえど吸いすぎで気持ち悪くなったり頭痛がしたりする人が多いと思う。ワイもその例に漏れずそうなった。
タバコの匂いを嗅ぎたくない。でも服にタバコの匂いがこびり付いている。着替える。でも部屋がタバコくさい。気持ち悪い。頭痛もする。外出しよう。
自分で勝手に望んで吸っていたタバコなのにそれで具合が悪くなり逃げるように外出する馬鹿。車を走らせながらふと思う。
『ワイは何をやってるんや…。』
次の瞬間、左側の道路沿いに見えたコンビニに寄り、まだ数本残っていたタバコの箱を強めの力でゴミ箱に捨てた。
『辞めよう…!』
これが決意した瞬間だった。
喫煙が原因で好きな子にフラれたとか、病気にかかったとか、決してそんな大きなことではなく些細なきっかけではあった。それでもワイはこの決意の日から4年2か月、1本たりとも吸っていない。
運動を始めたことが大きかった

禁煙を続けることができた要因として、運動を始めたことが大きかった。軽いランニングに散歩に筋トレ。禁煙がきっかけで始めた散歩は今でも趣味だし、筋トレも健康の為に続けている。
特に筋トレは禁煙との相性が良い。『せっかく頑張ってるんだからできるだけ筋トレの効果を最大化したい。そのためにはどんな栄養をどれだけ摂ればいいんだ?』と自然と考えるようになり、栄養の知識が身に付く。するとタバコの有害性をより知ることになるわけや。
それと同時に、吸いたくなったら筋トレをして気を紛らわすことができる。吸いたい欲求そのものもコントロールすることができて一石二鳥というわけや。
タバコ会社の人は喫煙者をバカにしているらしい

禁煙を始めたての頃、ネットのいろんなタバコについての記事を読んでいた。
タバコ会社のお偉いさんが「タバコは馬鹿が吸うもの。私達はその馬鹿共を養分にして儲けてるんだから、君達はタバコなんて吸うんじゃないぞ。」とか社員達に言っているらしい。
4年以上前に読んだものだからどこに書いてあったのか覚えてないし、さっきそれっぽいワードで検索してみたけど出てこなかった。
けど、この際それが事実かどうかなんてどうでもいい。ただワイはそれを自分事と思い『何が養分だこの野郎!』というような反骨精神?を禁煙の糧にしていた。
誘惑に負けそうなときは『養分だとか見下されてもいいのか?一生搾取され続ける、そんな人生でいいのか?』と自分に問いかけてみるといい。
喫煙者を見下した

で、むしろワイが喫煙者のことを思いっきり見下してやった。
『こいつは禁煙すらできず自分に負け続けている根性無しや。ワイは我慢できてる。ワイの勝ちやで!』と優越感に浸った。もちろん心の中でな。
日本たばこ産業の高配当株を買うことでモチベーションアップ(未実践)
配当利回りが高いことで知られるJTこと日本たばこ産業。禁煙で浮いた分のお金でJTの高配当株を買えば、喫煙者がタバコを購入してくれるたび自分にお金が入る構図ができる。つまり搾取される側から搾取する側にまわれるわけや。
喫煙所でたむろする人達やアホ面さらして歩きタバコしてる馬鹿共を見るたび、『養分達よ、自らの体を蝕んで余分に税金まで払ってくれた上、俺に豊かさをもたらしてくれてありがとう!』と感謝できることだろう。
ちなみにこれは読者に選択肢としてアリだと言うだけでワイは実践していない。ワイは個別株は買わず、新NISAで全世界株だけを買っている。
我慢できてるご褒美に食事量を増やすのはダメ

ワイは禁煙をすることで食欲が増した。そういう人は多い。
『タバコ我慢できてるんやし、ストレス解消にたくさん食べてもええやろ。だってタバコ吸うよりマシやろ?金銭的にも1日500円くらい節約できてるんやし、500円以内なら余計に食費かけても許されるやろ。』
そう思いたい気持ちはわかるで。けど、これは絶対アカン。まさにワイが一度目に禁煙失敗した理由がこれなんや。
太ったことを言い訳に禁煙失敗する

食事量を増やすと当然ながら太る。すると『禁煙のストレスのせいで太ってしまった。せや!またタバコ吸い始めればストレス無くなるから元の体型に戻るやん!』と禁煙を諦める言い訳になってしまうんや。それでワイはまた吸い始めてしまった。
当時のワイは「ストレスで太ってしまったからタバコ再開したで!無理なんてするもんじゃないわ~(笑)」とか周りに話してた気がする。今思えば非常にみっともない。負け犬丸出し。
だがしかしタバコを再開したからといって痩せはしない。禁煙すらできないような意志が弱く怠惰な人間はダイエットもできない。ただのタバコくさいデブのできあがりというわけや。
筋トレと併用ならアリ

ただし筋トレをやるなら食事量を増やすのはアリ。結局何なんだよって感じかもしれないけど、禁煙のご褒美としてただただ食事量を増やすのがダメってことや。
禁煙をすると食欲が増す。筋トレはエネルギーを必要とするので、食べた分が全部とは言わないけどエネルギーとして使われる。そしてさっきも言った通り、筋トレをやることでタバコの誘惑から気を紛らわすことができる。だから禁煙がはかどる。
つまり食欲という観点から見てもやはり筋トレをやるべし。禁煙と筋トレはもはや奇跡的とも言っていいほどに相性抜群なんや。
禁煙外来は微妙な気がする

ワイは利用しなかったから体験談ではないけど、禁煙外来は微妙な気がする。
ワイの周りに禁煙外来を利用した人が何人かいて、確かに目先の効果はあるみたい。だけど長期的に見ると失敗している人がとても多い。
『え、こんな簡単に禁煙できる方法があるんだ!だったらいつでも禁煙できるじゃん!また吸お!』ってなるらしい。
…いや、なんでそうなる。ふざけてんのか。
何に頼ろうが、結局のところ意志の強さや。
タバコを吸ってしまう夢を見る

皆が通る道かもしれないけど、タバコを吸ってしまう夢をめっちゃ見る。記憶のある限りでも10回以上は見たし、未だに見ることがある。
やってしまった。何年も我慢してきたのに、すべてリセットされてしまった。夢の中なのに、この上ない罪悪感と喪失感を覚える。そしてその時、ワイは夢の中で思うんや。『あ~、1本吸ってしまったし、もういいや。また喫煙者に戻ろ。』と。
そして次の瞬間目を覚ましたときの、この上ない安堵感。良かった。まだ終わってなかった。ワイは堕ちてなかった。それを糧に禁煙への決意を新たにする。
一生禁煙

記事のタイトルは”禁煙成功した話”なんだけど、実際のところ禁煙成功という感覚はない。いや、吸ってないんだけどね。
どういうことかと言うと、今でも我慢しているってことや。平均すると週に1回くらいの頻度で『タバコ吸いてえな~…』と誘惑に負けそうに未だになる。
4年が過ぎた今でもなお、脳がニコチンに侵されている。だから感覚的には禁煙成功ではなく今も禁煙中という感じ。そしてこの感覚は一生続くのかなと思う。
一生禁煙か。やってやるで。