ブログを始めて半年。前回の記事更新から13日が経過し、何気にここまで期間が空いたのは初めてのこと。ただしサボっていた訳ではない。と思いたい。
というのもここ数日間、ヘルニアと闘っていた。
きっかけはダンベル
諸悪の根源となったのはちょうど前回書いた記事であるホームジムの可変式ダンベルだった。
ダンベルが届き、俺はルンルン気分で自宅初の筋トレを始めた。
まずはダンベルフライ。ウォーミングアップで片方10kg、18kg、22.5kgと重量を上げていく。
そしてメインセット。MAXである24kgに調節し、二つ一気に持ち上げた時だった。
ピキッ
「…ん?」
腰の左側に違和感があった。しかしあまり気にせず筋トレを続けた。
ちなみにダンベルを持ち上げる際は腰への配慮はしていたつもり。ダンベル二つの間に立ち、上半身は屈めずに地面に対し垂直にしていた。それでもこうなった。
6日かけて徐々に悪化
腰ピキから4日間くらいは何てことなく、普通に生活していた。
徐々に痛みが増してきていることは感じていたけど、とはいえまだ生活に支障が出るレベルではなかったので事態を重く見てはいなかった。
この時点で病院に行っていればと、俺は後悔することになる。
職業がトラックドライバーということもあり日に日に腰を悪化させていった。
腰ピキから5日目。さすがに仕事に支障が出始める。これ以上悪化したらそろそろヤバイかもしれん。しかもこんな日に限って配送コースが石川県輪島市等の能登地方。運転だけで約7時間半。しかも被災地なので道路がガタガタな箇所が多く、頻繁に腰に衝撃を受ける。
仕事を終える頃には歩くことにも支障が出始める。とりあえずその日は退勤したらできる限り腰を回復させようと、帰宅して家事を終わらせるとすぐ横になった。まあそれでも仕事の拘束時間が13時間ほどあるので、寝る時間を含めても9時間程しか回復に費やせない。
人生で最も長い一日
寝起き
腰ピキから6日目。腰痛はピークに達する。
まずベッドから起き上がれない。少しでも腰をひねると激痛が走る。
痛みの種類としては、いわゆる”つる”感覚とほぼ同じ。その更に強化版。個人的には人生で最も激しい痛みだった。コレがこの日だけで20回ほど引き起った。
腰をひねらずに起き上がる方法を試行錯誤し、10分ほどかけて立ち上がる。スクッと直立すると、腰が上半身の重みを支えられなかったのか、またまた激痛が走る。その場に崩れ落ちる。振り出しに戻る。
その体勢のままスマホに手を伸ばし、ググる。文明の利器万歳。どうやら筋肉の緊張も原因の一つのようだ。腰をできる限りリラックスさせ少しずつ動かす。手でトントンとマッサージもする。更に10分ほどかけ、ようやく立ち上がる。
会社に電話し状況を説明する。当然急な代わりなんていないので休むつもりはないけど、とりあえず遅れることは伝える。ちなみにこんな状況でもプロテインを飲んだりコーヒーを作ったり等のルーティーンを崩すことは無かった(笑)
今思えばカフェインは筋肉を緊張させる作用があるのでその日は飲まなければよかった。ちなみに次の日からの2日間は久々にカフェイン絶ちした。実感したメリットは無し。
仕事
30分遅れで出勤し、ぎこちなくトラックに乗り込む。
作業もままならないので、最近車両事故を起こし運転禁止処分を受けている同僚に横乗りしてもらい作業は全部やってもらうことになった。
痛いのは腰の左側。つまり左脚を動かすのがネック。クラッチペダルを操作する左脚を動かすたび腰の左側と連動するので痛む。信号が赤になるたびクラッチペダルを操作する。何度も繰り返すうち、遂にその時が来る。激痛の予兆だ。
前述したように、その激痛はいわゆる”つる”感覚に近い。つる時はその直前で予兆となるジワジワとした感覚があると思うけど、この激痛にもそれがある。
「やばいやばいやばいやばい!!!!」
運転中の俺が騒ぎ出す。
激痛が来た。
なんとかブレーキを踏み続け安全に停止することができた。
けど、もうだめだ。とても運転なんてできない。事故る。事故か腰痛で死ぬ。
ゆっくりと運転席から降り、運行管理者へ状況を報告する。横乗りしている同僚は現在運転禁止処分を受けてるけど、これはもう非常事態なので運転を代わってもらうしかない。特例でOKが出た。まあそりゃそうだ。この期に及んでダメとか言われたらキレる。
助手席に乗り込もうにも中々脚が上がらず、それだけでも20分ほどかかった。
帰りたい。けどその同僚に運転させるだけでも特例なので、せめて俺は横にいないといけない。
ちょっとした段差だけで腰に響く。普通に座ってるだけでもヤバイ。両側の突起に手を置き両腕で突っ張って腰を半分浮かせ続けないと激痛が走る。
更にこの日は前日と同じ石川県輪島市等のコース。命懸けの長いドライブが始まる。
つーか文章も長いな。まだまだ書けるけど短めに書く。
作業時間も含めると約12時間、体を支え続けながら助手席にいないといけない。そして段差だらけ。命がいくつあっても足りないと感じた。
「あ、ここの段差やばい!!ゆっくり!!」
「痛っ!!…止まって止まって止まって!!!」
これを何度も繰り返した。腰と神経をすり減らした。
しかも尿意を催さないわけがなく、何度かトイレに行かないといけない。助手席を降りるだけで時間がかかる。何度も激痛が走る。
気が遠くなる程のドライブを終え、会社へ生還する。
腰と喉を同時に壊したら終わり
それと途中、喉が引っかかる感じがして咳がしたくなった。
小さい咳を小刻みにすることで事なきを得たわけだけど、大きな咳が出たら例の激痛が走ってたところだった。あれ以上喉が悪化していたら一巻の終わりだった。
それで思ったんだけど、重度のヘルニアとかギックリ腰プラス喘息持ちの人ってどうやって生き伸びてるんだ?咳をするたびあの激痛が走ってたら死なないか?
受診
仕事の後、ようやく整形外科で診てもらう。
おそらくヘルニア。そしてその場合、神経に直接注入するブロック注射というやつをした方がいいらしく、俺も二つ返事でじゃあそれでとお願いした。
そしてその判断の為にはMRI検査とやらをやった方がいいらしい。運良く次の日の朝イチが空いていたのでその予約を取り、飲み薬と湿布を処方してもらい終了。
この日の費用:2440円。
ようやく帰宅。飯を食い、シャワーをし、薬を飲み、湿布を貼り、就寝。
長い永い一日が終わった。
椎間板ヘルニア
翌日。
回復を図る為、できる限り起き上がりたくない。
当然尿意を催さないわけがなく(二回目)、目が覚めるとすぐにトイレへ行きたい。しかし起き上がりたくない。そこで、あらかじめ手元に用意しておいたプロテインシェイカーに尿を垂れ流す。そして蓋をするのでニオイもしない。検尿以外では人生初のコップへの放尿。
就寝開始から約11時間後、おそるおそる起き上がる。ゆっくりと、腰をひねらず。
…症状が軽くなってる!
ピークを100とすると70くらいの状態にまで回復した。
MRI検査
予約していた整形外科へ向かう。
多少回復したとはいえ、相も変わらず車の乗り降りだけでも一苦労。
MRI検査を受ける。大層な機器に寝かされ、人生で初めて自らの断面図を撮られる。25分間何もせずじっとしていないといけないし暇。たっぷり寝たので全く眠くない。「あ、この一連の出来事をブログ記事に書こう!」というのもこの時間で思いついた。
医者「ヘルニアですね。あと、それと同時に神経に炎症も起こってます。」
ヘルニアとは、体内の臓器や組織が本来あるべき場所から飛び出してしまう状態のこと。一般的には脊椎に関連する椎間板ヘルニアが有名で、俺の場合もコレ。
医者「腰の調子はどうですか?」
俺「昨日よりは良くなりました。」
ブロック注射をする手筈だったんだけど、前日より良くなっているならブロック注射はせず、このまま飲み薬と湿布だけでいこうとのこと。とりあえず注射したほうが儲かると思うのにいいのかな?
患者ファーストな感じがするし、受け答えもとても丁寧だった。以前骨折した時なんかもお世話になったけど良い医者だと思う。石川県金沢市の加藤整形外科医院という所。ネットの匿名の口コミなんかアテにならんだろうし俺がおすすめしておく。まあ俺も匿名だけど。
この日の費用:4760円。
気力が湧かない
そんなこんなでエピソードトークは終了。
今この記事を書いているのは腰ピキの日から数えて14日目、腰痛のピークからは8日目。今ではだいぶ回復し、ピークを100とすると30くらいの状態。
冒頭の文章の話に戻ると、あんな状態でブログなんて書く気にはなれない。収益化もまだだし、金にならないブログを書く気力なんて湧かない。
講師ぶった意識高い系の自称成功者ブロガーなんかは「やらない理由なんていくらでも探せる。やるといったらやる。毎日続けられる人が成功する。」とか言うんだろうけど、黙れ。
腰痛対策
医療用コルセット
医療用コルセットが実家にあったので借りた。かなり役になったと思う。
腰に巻いて腹圧を高めることで腰への負担を軽減する物で、仕事中は常にコレを巻いていた。
ただし長時間巻いていると筋力が低下したり血行不良になったりとデメリットもある。同業者のおっちゃん曰く、作業においてもコルセットありきの体の使い方が癖づいてしまうらしい。便利とはいえ頼り過ぎは禁物で、腰痛がある場合のみの使用にしたいところ。
コアラマットレス
コアラマットレスも腰痛の回復にかなり貢献したと思う。
コルセットにも言えることだけど、それが無かった場合の世界線を知ることができないので確証は持てない。けど、きっと役に立ったはず。このコアラマットレスは腰痛でない状態であっても普段から効果を実感している物だからだ。
カフェイン絶ち
さっきもチラっと書いたけどカフェインは筋肉を緊張させる作用があるため腰痛の場合は控えたほうがいいらしい。俺は2日間だけカフェイン絶ちをした。
よくわからんけど理屈的にはコレも効果あったはず。
腰痛は置いといてカフェイン絶ちそのものに何か実感したことがあるかというと、無い。
座る時間をできるだけ減らす
お医者さんが言うには座った状態は腰の負担が多く、立った状態の1.4倍なんだとか。
今この時も、立った状態で書いてる。
得たものと教訓
腰痛自体は初めてではないから普段から気を付けてはいた。ただしここまでの激しい腰痛、ひいてはヘルニアを患ったのは初。これをきっかけとして、より一層のこと腰を庇う癖が身についたと思う。できるだけ腰に負担をかけない姿勢、動き。この強制的な矯正は一生もの。
子供が何度も転ぶのを繰り返すうち転ばなくなっていくと同様に、この出来事は今後の人生の役に立つはず。そして全人類の教訓、腰ピキをあなどるな。
あと、久々の記事なのに長えよ。なに5000文字も書いてんねん俺。